DPU、DPO、DPMOを使用した欠陥の評価

DPU、DPO、DPMOは、欠陥の数に基づいて製品または工程の性能を表す測定基準です。適切な品質測定基準を選択することで、顧客の期待に対する実際の性能を評価することができます。また、プロジェクトの基準や改善目標を立てたり、適合水準を顧客に知らせたりすることができます。

ユニットあたりの欠陥数(DPU)とは

ユニットあたりの欠陥数(DPU)は、欠陥数をサンプルしたユニット数で割ったものです。

DPUの計算例

印刷会社がカスタム文具の注文を印刷するとします。各注文をユニットとみなします。50個の注文をランダムに選択して調べたところ、次の欠陥が見つかりました。
  • 2個の注文が不完全
  • 1個の注文に損傷があり、かつ不正確(2つの欠陥)
  • 3個の注文に誤植
6個の注文に問題があり、サンプル抽出した50個の注文に対し合計7個の欠陥があったので、DPU = 7/50 = 0.14となります。概して、これが会社の品質水準であり、平均的な製品ユニットに含まれる欠陥数ということなります。

機会あたりの欠陥数(DPO)とは

機会あたりの欠陥数(DPO)は、欠陥数を欠陥の総機会数で割ったものです。

DPOの計算例

カスタム文具注文で発生し得る欠陥は、不正確、誤植、損傷、または不完全の4つです。つまり、注文あたりに4つの機会があります。50個の注文をランダムに選択して調べたところ、次の欠陥が見つかりました。
  • 2個の注文が不完全
  • 1個の注文に損傷があり、かつ不正確(2つの欠陥)
  • 3個の注文に誤植
6個の注文に問題があり、200(50ユニット * 4 機会 / ユニット)の機会に対し合計7個の欠陥があったので、DPO = 7/200 = 0.035となります。

100万機会あたりの欠陥数(DPMO)とは

100万機会あたりの欠陥数(DPMO)は、欠陥数を欠陥の総機会数で割り、100万を掛けたものです。DPMOは、機会水準での欠陥数を標準化したもので、異なる複雑度を使用して工程を対比できるため有益です。

DPMOの計算例

カスタム文具注文で発生し得る欠陥は、不正確、誤植、損傷、または不完全の4つです。つまり、注文あたりに4つの機会があります。50個の注文をランダムに選択して調べたところ、次の欠陥が見つかりました。
  • 2個の注文が不完全
  • 1個の注文に損傷があり、かつ不正確(2つの欠陥)
  • 3個の注文に誤植
200の機会数に対し合計7個の欠陥がありました。つまり、DPO = 0.035、そしてDPMO = 0.035 * 1000000 = 35,000となります。1,000,000個の注文を生産する間、工程の欠陥率に変化がなければ、35,000個の欠陥が発生することになります。