工程能力インデックスとは

工程能力インデックスは、工程広がりと規格広がりの比です。これらは単位を持たない値なので、これらを用いて異なった工程の工程能力を比較することができます。一部の工程能力インデックスでは、工程平均または目標が考慮されます。専門家の多くは1.33を工程能力インデックスの最低許容値であると考えており、1より小さい値を許容できると考える専門家はほとんどいません。

ある会社では直径12cmのステンレススチール製ボールを製造しています。顧客の要件は、ボールの大きさが11cmより大きく、13cmより小さいことです。

規格広がりは工程広がりよりやや大きく、Cp=1.33

平均は11.95cm、工程の全体標準偏差は0.25cmです。この工程広がりはデータで表され、規格広がりは2本の規格線で示された範囲です。この工程には、辛うじて一貫して要件を満たせる程度の能力しかありません。工程がシフトした場合は、許容範囲外になります。

規格広がりは工程広がりよりかなり大きく、Cp=3.61

この工程は改善されています。平均は11.95cmのままですが、工程全体の標準偏差は0.10cmまで小さくなりました。工程広がりは規格広がりの範囲内に十分に収まっているので、この工程は要件を一貫して満たす能力が十分にあると言えます。