工程公差は、工程の能力を決めるときの標準を設定する値です。工程標準偏差(σ)の倍数として定義されます。通常、公差には6*σが使用されます。

プロセスによっては、他のプロセスよりも高くて厳しい公差を必要とするものがあります。たとえば、乗客の安全性は航空機の部品に依存しています。そのため、これらの部品を製造する工程の公差は高くする必要があります。一方、工程が人々やリソースの安全性に影響しない場合は、公差を低く設定しても構いません。たとえば、家畜用飼料を作る会社の管理者は、食用ペレットの長さについて低めの公差を設定するかもしれません。これは、ペレットの形状が歪んだとしても深刻な結果に至ることはなく、家畜用飼料の外形寸法に航空機の部品と同程度の公差を定めるなら会社のリソースを無駄にすることになるからです。

Minitabでは、公差を使用して、公差と規格広がりを比較するCpインデックスなどの工程能力インデックスが計算されます。公差範囲が規格広がりより大きい場合は、工程を改善する必要があります。

公差範囲の境界は、公差限界と呼ばれます。