多重変数の正規工程能力分析の例

ある製造企業は2台の機械を使用してコネクタピンを生産しています。ある品質エンジニアが、各機械の工程能力を比較したいと考えています。エンジニアは、各機械から1箱当たり5本のピンのサンプルを無作為に抽出します。ピンの長さの規格範囲は13~25mmです。

エンジニアは多重変数の正規工程能力分析を実行し、2台の機械についてコネクタピンの長さが顧客要件をどの程度満たしているかを評価します。

  1. サンプルデータピンの長さ.MTWを開きます。
  2. 統計 > 品質ツール > 工程能力分析 > 多重変数(正規)を選択します。
  3. 変数長さを入力します。
  4. サブグループサイズに「5」と入力します。
  5. グループ変数を選択し、機械を入力します。
  6. 下側規格に「13」と入力します。
  7. 上側規格に「25」と入力します。
  8. OKをクリックします。

結果を解釈する

各機械に対して、データはほぼ正規的で、サブグループ内曲線と全体の曲線はほぼ一致しています。工程はほぼ中心化しており、測定値は規格範囲内に位置しています。機械1のPpは0.994、機械2のPpは0.877で、両方の機械の変動性が高いことを示しています。機械1のPpkは0.909、機械2のPpkは0.875で、工程データが規格限界に近すぎることを示しています。一般的に許容されるPpおよびPpkの最小値は1.33です。両方の機械の全体の工程能力インデックスは1.33より低いため、この工程には規格に従ったピンを生産する能力がありません。