確率プロットの主要な結果を解釈する

確率プロットを解釈するには、次の手順を実行します。主要な結果には、p値、適合分布線、推定百分位数が含まれます。

ステップ1:データが分布に従わないかどうかを判定する

データが分布に従うかどうかを判定するには、p値を有意水準と比較します。通常は、有意水準(αまたはアルファとも呼ばれる)として0.05が適切です。0.05の有意水準は、実際にはデータが分布に従うにも関わらず、従わないと結論付けてしまうリスクが5%であることを示しています。
p値 ≤ α:データは分布に従いません(H0を棄却する)
p値が有意水準以下の場合は、帰無仮説を棄却する決定を下し、データは分布に従わないと結論付けます。
P > α:データは分布に従わないと結論付けることはできません(H0を棄却しない)
p値が有意水準より大きい場合は、データは分布に従わないと結論付けるだけの十分な証拠がないため、帰無仮説を棄却しない決定を下します。ただし、データが正規分布に従わないと結論付けることはできません。

異なる分布と検定用パラメータの指定方法については、適合分布線を参照してください。

主要な結果:p値

この結果で、帰無仮説では、データが正規分布に従うと仮定します。p値が0.463で、有意水準0.05より大きいため帰無仮説を棄却できません。データが正規分布に従わないと結論付けることはできません。

注意

サンプルサイズは検定力に影響を与えます。標本が極小の場合、分布の有意な逸脱の検出力が十分でない可能性があります。標本が極大の場合、分布から小さくて重要ではない逸脱を検出する能力は過剰な可能性があります。このため、確率プロットの視角的な結果とp値を使用して、ステップ2で示される分布適合値を評価します。

ステップ2:分布の適合度を視覚化する

確率プロットを調べて、データ点が適合分布線にどの程度近似するかを評価します。指定された理論分布が適合する場合、データ点の分布は直線に近づきます。たとえば、次の正規確率プロットのデータ点は適合線に十分従います。正規分布はデータに適合しているように見えます。

適合分布線は、プロットの真ん中にある直線です。プロットの外側の実線は個々の百分位の信頼区間であり、全体としての分布の信頼区間ではなく、分布適合の評価には使用してはなりません。

確率プロットの値の視覚的な評価に関する詳細は、正規確率プロットと「太鉛筆検定」を参照してください。

ステップ3:母集団について推定される百分位数を表示する

Minitabで、適合分布線にポインタをのせて、百分位数と値の表を確認します。

たとえば、次の確率プロットには、検定対象が踏み車を歩いたときの脈拍が表示されます。データと等しい平均と標準偏差を持つ正規分布では、母集団の5%で脈拍が54.76以下であることを予測できます。

推定された母集団の百分位数は、データが分布に近似する場合のみ正確になります。