この関数を使用するには、を選択します。
列の数値間の1行ごとの差を計算します。遅れ(行数)を指定すると、遅れ行の値から現在の行の値が差し引かれます。
DIFFERENCES(number, [lag])
numberには、列を指定します。各行から上の要素lag行が引かれ、新しい列に差が保存されます。lagの値を指定しない場合、差は連続した行の間で計算されます(遅れ = 1)。新しい列の最初のlag行には、欠損値記号*が表示されます。
店長が月ごとの顧客の苦情数を記録しているとします。月ごとの変動を監視するため、1行ごとの苦情数の差を調べます。で式DIFFERENCES(C1,1)を入力し、結果をC2に保存します。
C1 | C2 |
---|---|
苦情 | 変動 |
55 | * |
45 | −10 |
51 | 6 |
38 | −13 |
59 | 21 |
47 | −12 |
60 | 13 |
49 | −11 |
35 | −14 |
28 | −7 |
差を計算することは、データに影響する可能性のあるトレンドや季節性を検出する場合にも重要な手順です。たとえば、ある玩具店でARIMAモデルの時系列を使用して毎月の売上げを予測しています。しかし、会社は毎月の売上げに季節が大きく影響しているのではないかと考えています。たとえば、12月の玩具売上げは、休暇シーズンのため常に他の月より売上げが高くなっています。
モデルを選択する前に、データを定常化させ重要な季節パターンを明らかにするため、遅れ(lag)12を使用して月ごとの売上げの差を計算します。次に、を使用して差の自己相関を評価します。