多重変数の正規工程能力分析の分析オプションの選択

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ステップ1: データに問題がないかを確認する

工程が安定していて、工程の元のデータ(または変換データ)が正規分布に従っている必要があります。確率プロットと適合正規曲線によって、潜在的な問題がないかを確認することができます。

データの正規性を評価する

正規確率プロットは、データは正規分布に従うという要件について評価するために使用します。

正規分布がデータにうまくあてはまる場合には、各点によりほぼ直線が形成され、信頼限界の間に位置する適合線に沿って表示されます。この直線から逸脱する場合は、正規性から逸脱していることを示します。p値が0.05より大きい場合には、データは正規分布に従うと仮定することができます。その工程の工程能力は、正規分布を使用して評価できます。

p値が0.05より小さい場合は、データに正規性がなく、工程能力分析の結果が正確でなくなる可能性があります。その場合は、以下のオプションについて検討します。
  • すべての変数またはグループのデータが非正規性を示す場合は、この分析で変換オプションを使用して、すべての変数またはグループのデータを変換することができます。あるいは、多重変数の非正規工程能力分析を使用して、非正規分布をデータに適合させてみることもできます。
  • 変数またはグループが異なると分布が異なる場合は、異なる分布を示す変数またはグループごとに別々の工程能力分析を実行する必要があります。各変数またはグループの分布を評価するには、個別の分布の識別を使用します。
主要な結果: p値

これらの両方のプロットでは、点は適合線(中間)に沿ってほぼ直線状にあります。両方のp値は0.05よりも大きいため、いずれの変数のデータも、正規分布に従っていないと結論付けるために十分な証拠はありません。したがって、多重変数の正規工程能力分析を使用してこれらのデータを評価できます。

サブグループ内曲線と全体曲線を調べる

変数ごとに、ヒストグラムで実線による全体の曲線を破線によるサブグループ内曲線と比較して、それらの曲線がほぼ一致するかどうかを確認します。曲線の間に実質的な差がある場合は、工程が安定していないか、またはサブグループ間に有意な量の変動があることを示す可能性があります。管理図を使用して、工程能力分析を実行する前に、その変数について工程が安定しているかどうかを評価します。

一致度が高い
一致度が低い

バッチ工程などのように工程の性質としてサブグループ間の変動が大きく、変動が特別原因によるものでない場合、多重変数の正規工程能力分析を実行するときにサブグループ間/内オプションを選択します。サブグループ間/内分析を使用して、2つの曲線の間に大きな差がある場合、サブグループ間/内の変動に加えて、工程内に変動のシステム要因がある可能性があります。

ステップ2: 工程の観測された性能を調べる

データ内の各グループまたは変数に対して、工程能力ヒストグラムを使用して、サンプル観測値を工程要件と視覚的に比較します。

工程広がりを調べる

変数ごとに、ヒストグラムでデータと下側および上側規格限界との関係を視覚的に調べます。ヒストグラムでデータと下側および上側規格限界との関係を視覚的に調べます。データの広がりが規格広がりより狭く、すべてのデータが規格限界内にあるのが理想的です。規格限界外のデータは不適合項目を表します。

このヒストグラムでは、工程広がりが規格広がりよりも大きく、これは工程能力が低いことを示しています。ほとんどのデータは管理限界内にありますが、下側規格限界(LSL)より低い不適合品や上側規格限界(USL)より高い不適合品があります。

工程における不適合品の実際数を調べるには、PPM < LSL、PPM > USL、およびPPM合計の結果を使用します。詳細は、「すべての統計量およびグラフ」を参照してください。

工程の中心を評価する

変数ごとに、工程が規格限界の間で中心かされているか、または目標値がある場合にはその目標値で中心化されているかどうかを評価します。データの中心は、分布曲線のピークにあり、サンプル平均によって推定されます。

このヒストグラムでは、サンプル観測値は規格限界内にありますが、分布曲線のピークは目標で中心化していません。ほとんどのデータは目標値を上回っています。

ステップ3: 工程能力を評価する

工程が要件をどの程度満たしているかを評価するには、主要な工程能力インデックスを使用します。

潜在的な工程能力を評価する

工程の位置と工程広がりの両方に基づいて工程の潜在的な能力を評価するには、Cpkを使用します。潜在的な工程能力は、工程のシフトとドリフトが除外された場合に達成可能な工程能力を示します。

通常、Cpk値が高いほど、工程の能力が高いことを示します。Cpk値が低い場合、工程の改善が必要である可能性があります。

  • Cpkを、工程で許容できる最低値を表すベンチマークと比較します。多くの業界でベンチマーク値1.33が使用されています。Cpkがベンチマークより低い場合、工程の変動を低減したり、位置をシフトするなど、工程を改善する方法を検討します。

  • 分析における変数ごとにCpk値を比較して、グループごとに、または異なる条件下で、潜在的な工程能力が異なるかどうかを判断します。
  • CpとCpkを比較します。Cpと Cpkがほぼ等しい場合は、その工程は規格限界間の中央に中心があります(中心化)。CpとCpkが異なる場合は、工程は中心化していません。

主要な結果: Cpk

このヒストグラムの工程データの場合、Cpkは1.09です。Cpkが1.33より小さいため、この工程の潜在的な工程能力は顧客の要件を満たしていません。工程は、下側規格限界に近すぎる位置で実行されています。工程が中心化されていないため、CpkはCp(2.76)と等しくなりません。

全体の工程能力を評価する

工程の位置と工程広がりの両方に基づいて工程の全体の能力を評価するには、Ppkを使用します。全体の工程能力は、顧客が長期的に体験する実際の工程性能を示します。

通常、Ppk値が高いほど、工程の能力が高いことを示します。Ppk値が低い場合、工程の改善が必要である可能性があります。

  • Ppkを、工程で許容できる最低値を表すベンチマーク値と比較します。多くの業界でベンチマーク値1.33が使用されています。Ppkがベンチマークより低い場合、工程を改善する方法を検討します。

  • 分析における変数ごとにPpk値を比較して、グループごとに、または異なる条件下で、全体の工程能力が異なるかどうかを判断します。
  • PpとPpkを比較します。PpとPpkがほぼ等しい場合は、その工程は規格限界内で中心化しています。PpとPpkが異なる場合は、工程は中心化していません。

  • PpkとCpkを比較します。工程が統計的管理下にある場合、PpkとCpkはほぼ等しくなります。PpkとCpkの差は、工程のシフトとドリフトが除外された場合に予想される工程能力の改善を表します。

主要な結果: Ppk

このヒストグラムの工程データは、工程の改善前に収集されました。これらのデータでは、Ppk = 0.52となっています。Ppkが1.33より小さいため、この工程の全体的な工程能力は顧客の要件を満たしていません。Ppk < Cpk(0.72)の場合は、サブグループ間の変動が軽減されれば全体の工程能力を改善可能なことを示しています。

以下の工程データは、工程の改善後に収集されました。これらのデータでは、Ppk = 2.26となっています。Ppkが1.33より大きいため、全体の工程能力は顧客の要件を満たしています。

重要

CpkおよびPpkインデックスにより、工程平均に最も近い規格限界に関してのみ工程能力が測定されます。したがって、これらのインデックスは工程曲線の片側のみを表し、工程曲線の他方の側での工程性能は測定しません。工程で下側と上側の両方の規格限界外になる不適合部品が生産される場合は、出力でその他の工程能力の測度を使用して、工程性能をより詳しく評価します。詳細は、「すべての統計量およびグラフ」を参照してください。

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