二項分布の工程能力分析の主要な結果を解釈する

二項工程能力分析を解釈するには、次の手順を実行します。主要な出力には、管理図、二項プロット、不良%が含まれます。

ステップ1: 工程が安定しているかどうかを調べる

工程の能力を評価する前に、工程が安定しているかどうかを調べます。工程が安定していない場合、工程能力の推定値は信頼できない可能性があります。

不良%を視覚的に監視したり、不良%が安定しており正常に管理されているかどうかを判断するには、P管理図を使用します。

赤の点は、サブグループが特殊原因についてのテストの1つ以上で不合格となり、正常に管理されていないことを示しています。管理外れの点がある場合は、工程が安定しておらず、工程能力分析の結果が信頼できないことを示します。管理外れの点の原因を特定し、特殊原因による変動を排除してから、工程能力を分析する必要があります。

このP管理図では、ほとんどの点は、ランダムに広がっており、管理限界の範囲内にあります。トレンドまたはパターンは見られません。ただし、19日目の不良ユニットの比率は管理外を示しています。工程の能力を評価する前に、その日に通常より高い不良率を引き起こしたと考えられる特別原因を調査し、除外します。

ステップ2: データが二項分布に従っているかどうかを調べる

工程の能力を評価する前に、工程が二項分布に従っているかどうかを調べます。データが二項分布に従っていない場合、工程能力の推定値は信頼できない可能性があります。データの分布を評価するために表示されるグラフは、サブグループサイズが等しいか等しくないかによって異なります。

サブグループサイズが等しい場合

すべてのサブグループサイズが等しい場合は、二項プロットが表示されます。

プロットを調べ、プロットされた点がおおむね直線に沿っているかどうかを判断します。直線になっていない場合は、データが二項分布からサンプル抽出されたという仮定は誤っている可能性があります。

二項

このプロットでは、データ点は線の付近に表示されています。データが二項分布に従っていると仮定できます。

二項ではない

このプロットでは、データ点はプロットの右上部分で線の付近に表示されていません。これらのデータは二項分布に従っておらず、二項工程能力分析を使用して信頼性の高い評価を行うことができません。

サブグループサイズが等しくない場合

サブグループサイズが異なる場合は、不良率プロットが表示されます。

プロットを調べ、不良%がサンプルサイズ全体にわたりランダムに分布しているか、あるいは何らかのパターンがあるかを評価します。データが中心線付近にランダムに表示される場合は、データが二項分布に従っていると判断します。

二項

このプロットでは、点は中心線付近でランダムに散在しています。データが二項分布に従っていると仮定できます。したがって、このデータは二項工程能力分析を使用して評価できます。

二項ではない

このプロットでは、パターンがランダムではありません。1900より大きなサンプルサイズに対して、サンプルサイズの増加に伴って不良%が増加しています。この結果は、サンプルサイズと不良%の相関を示しています。したがって、データは二項分布に従っておらず、二項工程能力分析を使用して信頼性の高い評価を行うことができません。

ステップ3: 不良品のパーセントを評価する

不良%の推定値と信頼区間を調べる

サンプルデータの平均不良%を使用して、工程の平均不良%を推定します。信頼区間を推定値の誤差幅として使用します。

信頼区間は、工程の不良%の実際の値(工程のすべての生産品を収集して分析できた場合の値)の可能性の高い範囲です。信頼水準が95%の場合、工程の実際の不良%が信頼区間に含まれることを95%の信頼度で確信できます。つまり、工程から100個のランダムなサンプルを収集した場合に、約95個のサンプルの信頼区間に不良%の実際の値が含まれていると期待できます。

信頼区間は、サンプルの推定値の実質的な有意性を評価するのに役立ちます。工程に関する知識や業界標準に基づく不良%の最大許容値がある場合には、上側信頼限界をその値と比較します。上側信頼限界が不良%の最大許容値よりも小さい場合、推定値に影響を与えるランダムサンプリングによる変動を考慮に入れても、工程が規格を満たしていることを確信できます。

要約統計量
(95.0%の信頼度)  
不良%: 0.39
下側信頼限界: 0.24
上側信頼限界: 0.60
目標値: 0.50
PPM不良数: 3931
下側信頼限界: 2435
上側信頼限界: 6003
工程Z: 2.6579
下側信頼限界: 2.512
上側信頼限界: 2.8155
主要な結果: 不良%、信頼区間

二項工程能力分析の結果には、出力の中央下部に要約統計量表が含まれています。このシミュレートされた要約統計量表では、目標値(0.50%)は、工程の最大許容不良%を示しています。不良%の推定値は0.39%で、これは最大許容不良%を下回っています。ただし、不良%に対する上側信頼限界は0.60%で、最大許容値を超えています。したがって、工程に十分な能力があることを95%の信頼度で確信することはできません。不良%の推定値の信頼区間を狭めるには、より大きなサンプルサイズを使用するか、工程の変動を低減する必要があります。

信頼できる推定値を得るために十分なデータがあるかどうかを判断する

安定した不良%推定値を得るために十分なサンプルがあるかどうかを判断するには、累積不良%プロットを使用します。

時間によって順序付けられたサンプルの不良%を調べて、収集するサンプルの増加に伴い推定値がどのように変化するかを調べます。いくつかのサンプルの後に不良%が安定するのが理想です。不良%が安定していることは、プロットされた点が平均不良%の線に沿って平坦になることによって示されます。

十分なサンプル

このプロットでは、不良%は平均不良%の線に沿って安定しています。したがって、この工程能力分析には、平均不良%の安定した信頼できる推定値を得るために十分なサンプルが含まれています。

サンプル不足

このプロットでは、不良%が安定していません。したがって、この工程能力分析には平均不良%の信頼できる推定値を得るために十分なサンプルが含まれていません。

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